シーザーサラダ発祥の地
ティフアナ メキシコ
Caesar salad Tijuana Mexico
1924年7月4日アメリカのカリフォルニア州のサンディエーゴとの国境に接するメキシコの町・ティフアナのレストラン「シーザーズ・プレイス」Caesar’s Placeのオーナーであった
イタリア系移民の料理人シーザー・カルディーニCaesar Cardiniによって調理されたのが最初である。
ジュリアス・シーザーの好物であったという俗説がいまだに料理雑誌などで散見されるが、実際にはジュリアス・シーザーとの関連はない。
当時のアメリカでは、禁酒法が施行されていた。ティフアナは、ハリウッドで働くアメリカ人たちが酒を飲める歓楽街として賑わっていた。
アメリカ独立記念日の7月4日の夜、シーザーは、手元に残っていたありあわせの材料でサラダを作ったという。
やがてこのサラダはシーザーサラダとして評判と成り、ティフアナに押しかけるハリウッドの芸能関係者達は、これを本国に伝え広めた。
初期のシーザーサラダのドレッシングにはごく軽く火を通した鶏卵(コドルド・エッグ)が入っており、チーズはロマーノを用いていた。
1920年代のシーザーズ・プレイスで食事をしたことのある後のフランス料理研究家ジュリア・チャイルドによると、
給仕が若いロメインレタスの葉とドレッシングをテーブルまで運んで客の目の前で和え、客はレタスを指でつまんで食べるのが決まりであったという。
現在のシーザーサラダには、アンチョビが入ることがあるが、元のレシピにはアンチョビは含まれていなかった。
また、ドレッシングにウスターソースを入れることが多いが、シーザーはレシピを書き遺さなかったため、本来のシーザーサラダのドレッシングにウスターソースが入っていたかどうかは不明である。
日本への伝来
1949年12月24日、GHQの高級将校宿舎として接収された帝国ホテルでのクリスマスイブのパーティーで、シーザーサラダが提供された。
これは、「サラダ」が単品料理として日本で初めて提供された場でもあった。