キャニオン・デ・シェイ国定公園
Canyon De Shelly Arizona
モニュメントバレーから約1時間30分、ナバホ族インディアン居留地区チンリーの町に位置している。
赤の大地に切り立つ巨大な岩300mの切り立った断崖絶壁の下に先住民族の遺跡が3所ファースト・ルーム、ジャンクション・ルーム、ホワイト・ハウスがあり約40kmの道が続く
アメリカ大陸の中で、人類が最も長く生息している地域であり、遺跡の保存状態が完璧で考古学上、文化遺産の研究、地質学的にも非常に貴重な存在である。
キャニオン・デ・シェイは、先住民族であるナバホ人たちが現在でも生活している。ナショナルパークサービスが管理し、ナバホ独立国家である。
ナバホ・トライバル・トラスト・ランド=ナバホ・インディアン保護区域と管理を共有し、共同運営している。
アメリカ・サウス・ウエストのフォーコーナーズ、4つの州コロラド州、ユタ州、ニューメキシコ州、アリゾナ州が十字に交差する一帯に生存していた、有史以前の先住民族には様々な議論があるが定説は無い。
最も有力説は約2万年前に、ベーリング海峡を渡ってきた古代民族が狩猟をしながらアメリカ大陸を南下して来た人々である。
さらに南下を続けていった人々は南米まで到達し、アステカ、マヤ文明などの高度な文明を築き上げた。
高度文明を持った先住民族はキャニオン・デ・シェイ周辺では、約1900年前アナサジ=古代の人々と呼ばれる先住民族がこの地に住み始めた。
当時は部落というものを持たず各自ばらばらに生活をしていたが、主に農耕を営んでいた。
それより約5000年以上前から人類が生活していた痕跡が残っている。11~13世紀頃、約30万人もの先住民族がこの地域に生活していた。
アナサジ=古代の人々は、狩猟、採集、農作物の栽培なども始めたが、これほどの文化をもった先住民たちが13世紀にはなぜかこの地を放棄して南へ移動していった。
大規模な干ばつか、敵から逃げるためか、理由はいまだに不明である。アナサジ族が去った後、アラスカやカナダ東部で発達したアサバスカ民族(ナバホ族、アッパチ族など)の人々が南に移動して来た。
蜘蛛女の伝説
ナバホ族の友人がスパイダーロックにまつわるナバホ族の古い話しをしてくれました。この岩には、「スパイダーウーメン蜘蛛女」が住んでいて、今でもここに住むナバホ族の神様として信じられています。
ナバホの子供たちは「悪いことをするとスパイダーウーメンが下りてきて、さらわれて岩の上で食べられるぞ」と親から脅かされて育ったそうです。
「蜘蛛女は全治全能の神様で、ナバホ族の生活に関する多くの神をつくった。
地球、太陽、月、星、雨、人、動物だからナバホの人たちは生きる為の全てを大切にし、また尊敬する習慣をこのスパイダーウーメンから学ぶことが出来た」。
蜘蛛女は、世界を作った全知全能の女神この岩に住むという。らせん状にエネルギーが空に達し宇宙をつかさどる。ナバホ族はこの女神を恐れ崇めている。