モンテズマ・キャッスル
国定公園 遺跡 セドナ アリゾナ州
Montezuma Arizona
モンテズマ・キャッスルは、16km北東にあるモンテズマ・ウェルと共に1906年国立モニュメントに指定された。
モンテズマ遺跡の名前の由来はメキシコのアステカ族がスペイン人に追われこの地まで逃げて来た際、
皇帝モンテズマの為に作った城だと信じられていたがモンテズマはここまで北上したという史実は無く城跡の名前だけはそのまま残ってしまった。
モンテズマ・キャッスルは、農耕民族シナグア族は6世紀。頃から当地に住み12世紀には、数千名の集落を形成し台地にアドビ煉瓦の家を建てた。
800年前のシナグア族が岩壁に建てた住居の高さは、約30mあり石灰岩で出来た絶壁に5階建ての構造で20部屋の遺跡は50人ほどを収容出来るが、
出入りには梯子を複雑に組み合わせ、敵が襲ってきた時にはハシゴを外して篭城した。
元々は2セットある遺跡ですが、もう一つは火事によって消失してしまった。
遺跡を中心にビーバー・クリーク小川が丸く取り囲み、城に対する直径1kmの濠でもある。
源泉は、モンテズマ・ウェルの地下からの湧水池でモン テズ・マウェルがビーバー・クリークと成り16km南西に下り、遺跡を円弧で巻いて又南西に下りベルデ川に合流している。
モンテズマ・ウェルをシナグアが聖地とし水の流れが渦巻く真ん中に部屋を造り岩壁住居には信仰の場であったとも考えられる。
シナグア族の人々は、灌漑工事をして、そこから水を引き入れ、とうもろこし、綿花、スクワッシュ(かぼちゃの種)豆などの農耕を営んでいた。
モンテズマ・キャッスルから16km程の距離にモンテズマ・ウェル国定公園がある。
ウェル(井戸又泉の意味)は、地下の水源からなる貯水池でモンテズマの洞窟のどこかに、精霊の声を聞く神聖な場所とされている。
モンテズマの泉ここは太古の昔から自然の湧水池で、セドナのボイントン・キャニオンとの結びつき、インディアンのヤバパイ族の創世神話が語られている場所、
水資源が乏しい土地に、豊かな水源があり神秘的です。
この池の崖には、そんなインディアンの住居跡が崖下に小窓のついた石積みの壁がある。
白人が来る前は、アパッチ族とヤバパイ族はお互いに争いを繰り返し、白人が来てからはその対立をうまく利用して、白人がお互いを殺し合わせたりした苦難の歴史でもある。
シナグア族がセドナのあたりには、900年から1000年位の期間に住んでいた形跡があり、遺跡が残されている。
南米人によって水の無いところに住む人々、乾いた土地の人々という意味でシナグアと呼ばれた。
彼らは他の部族と交易をして生計をたてていて、南米の人々との交易がもっとも盛んだった。シナグア族は1425年を境に当地を去った。
何が起きたのかは不明だが、同じ時代にコロラド族やユーテ族、アリゾナのアナサジ族も姿を消している。
シナグア族は高度な装飾品の加工技術を持っていたと考えられているが、それが災いして遺跡は激しい略奪に遭っている。又は、シナグア族も、アナサジ族の末裔ではないかという説もある。
結局のところ、パレオ、ホホカム、アナサジ、シナグア族といった古代の原住民達が、姿を消してしまっている土地であり、何があったのかはわかっていない不思議な場所でもある。