チャコキャニオン ニューメキシコ州
世界遺産
Chaco Canyon New Mexico
インディアンの名で一括りにされた先住民達モニュメントバレー周辺のコロラド高原には死の町と化した住居跡が無数に点在し先住民の記憶を示す3つの世界遺産チャコ・キャニオン、メサ・ベルデ、プエブロ・デ・タオスがある
チャコキャニオンは、プエブロ・インディアンの遺跡では北米大陸最大で1987年に世界文化遺産登録された。
プエブロ・インディアンが住んでいたのは800~1150年頃で、アリゾナ州とニューメキシコ州、ユタ州、コロラド州で、フォーコーナーの一大古代文明の中心地であり、宗教都市の遺跡群で
メサ・ベルデと同じ古代プエブロが築いたもので、城壁に囲まれた大規模な集落が12、小規模なものも含めれば400以上の集落があり、灌漑設備や地下食糧貯蔵庫も整えられた。
プエブロ・ボニートは300年の年月をかけて建てられ、4階建てで600部屋、儀式を執り行う円形の部屋のキバが40あった。
周辺に宗教施設や街道が多数あり、宗教儀式でやって来た旅人達の宿泊施設だった。
キバは、プエブロ・インディアンの中心地で他のインディアンとの文化的・経済的交流があった場所で、プエブロ・インディアンの末裔であるホピ族の聖地。
星の観測記録や土木・建築技術の高さと芸術性の優れた建築デザインで、高度の文化を持っていました。
チャコ・キャニオンの近隣の峡谷には、未来人の遺跡がある。彼らは、750年先の未来から時を超えてやって来た未来人で、自らを「ウイング・メーカー」と呼んだ。
チャコ・キャニオンでは、何百年もの間、プエブロ・インディアンは天文観測や占星術を行っていた、天文観測に為の建造物あります。
春分の日・秋分の日・夏至・冬至にだけ、岩壁に彫られた絵と、そこに立っている岩の陰が重なって一つの絵になるペトログリフがある(今はココに入る事はき出ません)。
先住民が書いた岩絵は、何かの現代へのメッセージであり、ロック・アートなのです。岩や岩壁の彫刻をペトログリフ、岩石や土から天然の顔料で岩壁に絵を書いた物をピクトグラフと言います。
コヨーテや馬とフェンス、アンテロープなど、身近な動物の絵がある。トレイルの一番奥にあるピクトグラフ、スパーノバ(超新星)は、1054年7月に爆発した超新星を記録した岩絵です。
カニ星雲 超新星爆発の残骸
M1(NGC1952)6500年光年に輝く光と不思議なカニ星雲は1054年7月4日頃に爆発した恒星の名残り。太陽よりも遥かに大きな恒星が迎えるその最後でこれが超新星爆発と呼ばれる。
この爆発の光は金星より6倍も明るく、23日間に渡って昼間の空でも見えたと言われる。
星を見る人々が住んだチャコ・キャニオンは、現在でも周囲に町が無く、夜は満点の星の世界に成ります。まさに本物のパワースポット・ヒーリングスポットで神秘的な場所なのです。
ペトログリフ北米の岩絵
日本人と同じモンゴロイドのルーツを持つアメリカ先住民であるインディアン達は、約1億4千万年前頃にアメリカ巨大な大地渡って来た。
時には豊饒を享受し、時には飢餓に堪え、台地や渓谷を移動しながら彼ら独自の文化体系を形作り、長い旅の過程でアメリカの大地に重要な岩絵を数多く残していった。
文字を持たないインディアンにとって、仲間に、他者に、祖先の霊魂にそして神に、具体的な情報、あるいは言葉に置き換えられない魂を視覚的に伝達する試みの証だった。
岩絵は、メッセージを持った太古から存在するメディアアートであり、
現代のコマーシャルを中心に成り立つ様々なメディアに囲まれた日常において、それらの岩絵達は私達に対し、真のビジュアル・メッセージとは何かと問いかけてくる。
人々に「表現する事」の意味を探し、自らのルーツを感じてもらうのがねらいである。
この「原始の表現手段から新しい何かを感じ取る精神」はモダンアーチスト達、バブロ・ピカソ、カンジンスキー、バウル・クレーなど、その原始に注目し新境地を開いた。
この精神はデジタル全盛の現代においてもなお生き続けている。
古代人の想像力の中には、真新しい未来、 発見があるのでは・・・
電話、インターネットはコミュニケーションの道具で、これらの原点がペトロクリフやピクトグラフです。
数千年前から岩に描かれ続けられたものが多く、北米のものはアメリカ合衆国のインディアンやカナダのファースト・シティズンが描いたもので全米に痕跡があり。
現代へのメッセージでもあり、芸術でもあります。
岩絵には、ペトログリフとピクトグラフ
ペトログリフはペトロとグリフ(彫刻)による熟語で、ペトロはギリシャ語で岩の意、英語では Peter、日本語はペテロで聖書に記載されている。
ピクトグラフとは、岩を彫りこむ事で描いた、刻印による絵を指す。ピクトグラフはピクチャーとグラフによる熟語で、狭義では、岩に塗料を塗って描いた絵を指す。日本では、両方「岩絵」と呼ばれる。
アメリカ合衆国南西部で古代ペトログリフ(岩絵)を描いた2種族
1.フリーモント族、ユタ、ネバダ、アイダホ州を拠点。
2.アナザジ族、ユタ州、コロラド州、ニューメキシコ州、アリゾナ州を拠点。
アナサジは、後の時代に、この地にやって来たナバホ族の言葉で敵の先祖を意味する言葉です。
アナサジ族の事を、古代プエブロ族と呼ぶ。又ナバホ族の中には少数ですが、音節を変えてアノサジという名称を使う人が居て、埋もれた先祖の意味がある。
ペトログリフを盛んに描いたのはフレモント族で、北部のダイナーソワー国定公園から、南部はキャニオンランズ国立公園など広い範囲に広がり、造形もさまざま。
彼らは、独自様式の土偶を作った。アナサジ族の岩絵は、チャコキャニオンなどに一部残っている。
チャコキャニオンでは、かに星雲となった超新星爆発を描いた物がある。
メサベルデ国立公園のサンテンプルの遺跡には、1054年7月4日頃に爆発した、かに座流星群の太陽のコロナを描いた石がある。
両部族共、紀元前から 13 世紀末まで存在し、フレモント族は狩猟採集民族、古代プエブロ族は繁栄した農耕文化であったが、その後、突然に衰退。
古代プエブロ族の末裔は、アリゾナ州、ニューメキシコ州にホピ族、ズニー族などの集落がある。フレモント族の末裔は、後に ユーテ族と成り、白人が馬を持ち込んでからは、すぐれた馬術を身につけて遊牧民と成った。