プレーリードッグ
Prairie Dod
ネズミ目リス科 プレーリードッグ属の動物。北アメリカ中部の草原に穴を掘って巣穴をつくり、群れで生活する。
体長約30~40cm、体重800~1200g、毛色は淡い茶色、草食動物でアルファルファイネ科の植物を好む雄1匹に対し、雌数匹という一夫多妻制で家族を形成。
雄1匹に対し、雌数匹という一夫多妻制で家族を形成。地下に直径10~15cmのトンネルを立て横に掘り巣を作り、トンネルは深さ1~5m、長さ30mにも成る。
沢山の出入口を持ち中には食べものの貯蔵庫や寝室トイレなどがある。巣穴は地中深く複雑で出入り口も複数ある。巣穴内の平均気温は15℃前後。土を掘りやすいように、前足が発達している。
後足で立って周囲を見張り、コヨーテ、タカなどの天敵が近づくと、イヌのような鳴き声を発して仲間に警告する事から、プレーリードッグという名が付いた。
鳴き声は情報量が多く、1秒程度の鳴き声に接近する生物の種類「人間、タカなど」「色」「大きさ」「だいたいの形」「脅威の程度」などの情報が入っている。
なわばり意識が強く、雄が進入してきた場合、お尻の臭腺から臭いを出し威嚇し合う。口と口でキスをしたり、抱き合ったりしあいさつを交す。
巣穴周辺の草がプレーリードッグの身長より高く育つと、プレーリードッグは視界確保の為に刈り取るので草原が荒れ無い。
刈り取った後にはやわらかく栄養価の高い草が伸びてくる為、コテリー周辺にはそれを求める動物が集まる。プレーリードッグの居なくなった草原は荒れ、砂漠化が進んだ。
巣穴周辺には、巣を掘った際の土が積み上げられ、バッファローの土浴びの場として動物が利用する。
主にカロリーが低く繊維質の多いイネ科の牧草を食べ、付着した土や虫なども同時に食べることでミネラルの補給をする。
カロリーの高い食物は嗜好性が高く、よく食べるが健康上は好ましくない。
野生では降水の少ない地域に生息するため、水はあまり飲まずに食物から水分を取る。
ユタプレーリードッグ はユタ州にのみ生息する種で、体長はやや小ぶり。個体数が少なく、絶滅危惧種。
アメリカでは、牧草地において家畜が巣穴で足を折るなどした事故や、入植者達の畑を荒らした事などから害獣扱いしてきた。
19世紀には40億とも言われたが、その数は駆除を受けて98%減少した。